マインドフルネスの脳神経生理学的な効果とは、

2023年9月25日

マインドフルネスの脳神経生理学的な効果とは?

マインドフルネス(Mindfulness)は「今この瞬間の体験に意識を向け、評価や判断をせずに受け入れる」という心の状態であり、瞑想などの実践を通じて脳に以下のような変化がもたらされることが、神経科学の研究で明らかになっています。


主な脳神経生理学的効果

1. 扁桃体の活動の低下

  • 扁桃体は恐怖やストレスに関係する脳部位。

  • マインドフルネスを続けることで扁桃体の反応性が下がり、不安やストレスへの過剰反応が抑えられる

2. 前頭前野・内側前頭皮質の活性化

  • 感情のコントロールや自己認識をつかさどる部位。

  • マインドフルネスにより、自己制御能力が向上し、感情を冷静に見つめられるようになる。

3. 海馬の容積増加

  • 記憶や学習に関与する部位。

  • 慢性的なストレスで萎縮しやすいが、マインドフルネスによって神経新生が促進され、記憶力や学習能力が改善する可能性がある。

4. デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)の活動低下

  • 「ぼんやりしている時」や「反すう思考(過去や未来にとらわれる思考)」に関わる脳のネットワーク。

  • マインドフルネスによりDMNの活動が抑えられ、今この瞬間への集中力が高まり、うつ的な反すう思考が減少する。


生理学的効果(身体への影響)

  • 副交感神経系が活性化し、心拍や血圧の安定、リラックス状態がもたらされる。

  • コルチゾール(ストレスホルモン)の低下が報告されており、慢性ストレスの軽減に寄与。


マインドフルネスは、脳の構造と機能に実際に変化をもたらすことが、脳画像研究などにより実証されつつあります。精神的な安定だけでなく、記憶力や集中力、ストレス耐性などの向上にも効果が期待できます。

tree_woods_00049-2.jpg

特に、私達が現在行っているマインドフルネス・自己洞察法では、脳神経生理学的なことばかりではなくて、
不快事象の受容等と同時に、日常の生活の中に様々な自己洞察等を取り入れて行いますので、認知療法(第2世代)で治癒した人よりも再発率が低いと言われています。

うつ病を自分で治す方法

この記事は以下の方が執筆しています。

佐藤福男
〇資 格 : マインドフルネス瞑想療法士(マインドフルネス総合研究所)  マタニティー / 0才児 指導者資格(幼児開発協会)  一般旅行業取扱主任者(国家資格)  〇役  職: 非営利型一般社団法人マインドフルメイト代表理事・ マインドフルネス学校 学校長

【リンクのご案内】

〇カウンセラー・佐藤さんに聞く「マインドフルネス」実践と“想い”

https://mindfulmate.jp/practice-of-mindfulness-and-feelings/

〇うつ病や不安障害を乗り越えた体験談

https://mindfulmate.jp/impressions-after-the-mindfulness-session/

〇マインドフルネス相談会のご案内 IN東京都・愛知県・山梨県

https://mindfulmate.jp/conference/

〇マインドフルネスのエビデンス / 調査・研究・活動の報告

https://mindfulmate.jp/evidence/

〇マインドフルメイトのサイトマップ

https://mindfulmate.jp/サイトマップ