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マインドフルネスとは、|その問いに、私自身の経験と実践を通じて向き合ってきました。

マインドフルネスとは|うつや不安に悩む方へ 15年以上の実践経験から伝えたいこと
「マインドフルネスという言葉は聞いたことがあるけれど、実際には何をするのだろう」
「呼吸に意識を向ければ、心の苦しさはなくなるのだろうか」
「自分で試してみたけれど、考えが次々に浮かび、かえって苦しくなってしまった」
このような疑問や戸惑いを抱えている方は、決して少なくありません。
私は2010年から、うつ病や不安症、パニック障害、PTSDなどによるつらさを抱え、病院での治療やさまざまな療法を続けても、思うような改善を感じられずにいる方々のご相談を伺ってきました。これまでに650名以上の方と関わる中で感じてきたのは、マインドフルネスは、ただ気持ちを落ち着かせるための方法ではないということです。
大切なのは、自分の内側で何が起きているのかに気づき、苦しい感情や考えに振り回される前に、自分で次の行動を選べる力を少しずつ養っていくことです。このページでは、初めてマインドフルネスを知る方にも分かるように、その基本、実践によって目指すこと、取り組む際の注意点を、私たちの活動経験を踏まえてお伝えします。
マインドフルネスとは何か
マインドフルネスとは、今この瞬間に起きている自分の体験に気づき、それをすぐに良い・悪いと決めつけずに観察する心の姿勢です。呼吸、身体の感覚、感情、頭に浮かぶ考えなどに静かに注意を向けていきます。
私たちは日常生活の中で、過去の出来事を何度も思い返したり、まだ起きていない将来を心配したりします。つらい状態が続くと、「また失敗するかもしれない」「この苦しさはずっと続くのではないか」といった考えが繰り返し浮かび、その考えを事実そのもののように受け止めてしまうことがあります。
マインドフルネスでは、考えを無理に消したり、前向きな考えに置き換えたりすることを目的にしません。「いま不安が広がっている」「自分を責める考えが浮かんでいる」「胸が苦しく、呼吸が浅くなっている」と、現在の状態に気づくことから始めます。
思考を止めることでも我慢することでもありません
初心者の方から、「雑念が消えないので、私はマインドフルネスができていないのでしょうか」と尋ねられることがあります。しかし、考えが浮かぶこと自体は失敗ではありません。人の心に考えや感情が生じるのは自然なことです。
浮かんだ考えに気づき、そこから呼吸や身体の感覚へ意識を戻す。この小さな繰り返しが実践です。苦しさを押さえ込んだり、何も感じない人になったりすることが目的ではありません。自分の反応を丁寧に知り、その反応だけに人生を委ねない力を育てていきます。
呼吸法と自己洞察を大切にする理由
マインドフルメイトでは、マインドフルネス自己洞察法を中心に、呼吸法と日常生活の中での気づきを大切にしています。呼吸法は、単に心地よい状態をつくるためだけに行うものではありません。気持ちが大きく揺れたときに、反射的な反応から少し距離を取り、自分の状態を落ち着いて観察するための土台として取り組みます。
自己洞察とは、自分を厳しく分析したり、欠点を探したりすることではありません。どのような場面で不安が強くなるのか、どのような考えが繰り返されるのか、そのとき身体にはどのような変化が起きているのかを、少しずつ確かめていくことです。
例えば、誰かの何気ない言葉を聞いたあとに、「自分は否定された」と考え、不安や落ち込みが強くなることがあります。そこで、自分の考えと身体の反応に早めに気づけるようになると、すぐに結論を出さず、呼吸に意識を戻しながら、その出来事をもう一度見つめ直す余地が生まれます。
15年以上の活動を通して感じてきたこと
ご相談にお見えになる方の中には、長い年月にわたって治療を続け、薬物療法や認知行動療法などにも取り組みながら、再発や休職を繰り返してきた方がいらっしゃいます。何度も努力したのに思うように回復しない経験が重なると、「自分の努力が足りないのではないか」「もう元の生活には戻れないのではないか」と、自信を失ってしまいます。
そのような方に、「もっと前向きに考えましょう」「考え方を変えましょう」と言うだけでは、かえってご本人を苦しめることがあります。長年身についた考え方や心身の反応は、分かっていても簡単には変えられません。だからこそ、その方の現在の状態を丁寧に確かめ、急がず、実践を積み重ねていく必要があります。
私たちが大切にしているのは、指導する側の考えを押しつけることではありません。その方が自分の反応に気づき、自分に合った歩幅で生活を取り戻していけるよう、一緒に確認しながら進めることです。
実践を続けることで目指す変化
マインドフルネスの実践によって、すべての悩みがすぐに消えるわけではありません。また、同じ方法に取り組んでも、感じ方や経過には個人差があります。それでも、実践を続ける中で、次のような変化を感じる方がいます。
- 不安や落ち込みが始まったことに、以前より早く気づけるようになる
- 頭に浮かぶ考えを、すべて事実だと思い込まずに眺められるようになる
- 感情に押し流される前に、呼吸へ意識を戻す余地が生まれる
- 自分を責め続ける時間が少しずつ短くなる
- 自分が本当に大切にしたいことや、果たしたい役割を考えられるようになる
私たちが目指しているのは、一時的に気持ちを和らげることだけではありません。症状や不安に生活のすべてを支配されるのではなく、その方が自分の人生を自分で選び、自分らしく歩んでいく力を取り戻すことです。
実際に取り組んだ方の変化
これまでの参加者の中には、うつ病と不安障害によって三度の休職を経験し、さまざまな方法を試しても再発を繰り返していた方がいらっしゃいました。呼吸法と自己洞察を続ける中で、自己否定の考えや心身の変化に早めに気づき、苦しい流れに入る前に意識を切り替える練習を重ねました。その後、症状に振り回される時間を減らしながら、非常勤で仕事に復帰されています。
また、パニック発作への不安から外出を避けるようになっていた方が、自分の身体感覚と不安の広がり方を確かめながら実践を続け、少しずつ行動できる範囲を広げていった例もあります。
これらは一人ひとりの体験であり、すべての方に同じ経過や結果が得られることを示すものではありません。しかし、同じような苦しみを抱えている方にとって、「自分にも別の取り組み方があるかもしれない」と考えるきっかけにはなると思います。
【内部リンク候補】三度の休職から仕事復帰した方の体験/パニック障害に悩んだ方の体験/非定型うつ病と不安症に悩んだ方の体験
マインドフルネスに取り組む際の注意点
マインドフルネスは、誰にでも、どのような状態でも、同じ方法で行えばよいものではありません。特に、強い抑うつ状態、トラウマやPTSD、強い不安やパニック症状がある場合には、内面へ意識を向けることで、つらい記憶や感情が強く浮かぶことがあります。
苦しくなったときに無理をして続ける必要はありません。自分の状態に合った時間や方法を選び、必要に応じて医師や心理職などの専門家へ相談することが大切です。通院中・服薬中の方は、治療や薬を自己判断で中断・変更せず、主治医と相談してください。マインドフルネスは医療行為の代わりになるものではなく、医療と併用しながら取り組む場合もあります。
自己流では難しいと感じたとき
本や動画を見ながら一人で始められることも、マインドフルネスの良さの一つです。ただし、何のために呼吸へ意識を向けるのか、強い感情が現れたときにどう対応するのかが分からないまま続けると、「できない自分は駄目だ」と感じたり、苦しい状態をさらに深めたりすることがあります。
一人で続けることが難しいときや、実践するとかえって不安が強くなるときは、その方の状態を確認できる指導者や専門家に相談してください。大切なのは、無理に型へ自分を合わせることではなく、自分の状態に合った安全な取り組み方を見つけることです。
マインドフルネスは宗教ですか
マインドフルネスは仏教の瞑想と深い歴史的な関係がありますが、現在は宗教的な儀式や信仰を前提とせず、心理支援、教育、医療、セルフケアなど、さまざまな分野で活用されています。マインドフルメイトのセッションでも、特定の宗教への入信や信仰を求めることはありません。
禅や仏教思想との関係を詳しく知りたい方には、別の記事でその歴史と違いをお伝えします。このページでは、初めて取り組む方に必要な基本と安全な実践を中心にしています。
【内部リンク候補】禅とマインドフルネスの違い/達磨大師の四聖句から考えるマインドフルネス/マインドフルネスは宗教なのか
自分らしく生きる力を取り戻すために
うつ病や不安症などによるつらさが長く続くと、以前は普通にできていたことが難しくなり、将来の姿を思い描くことさえできなくなる場合があります。周囲から理解されず、自分だけが取り残されたように感じることもあるでしょう。
そのようなときに、すぐに大きな目標を掲げる必要はありません。まずは今日の自分の呼吸や身体の状態に気づくこと。苦しさがあることを否定せず、今できる小さな行動を選ぶこと。その一歩を積み重ねていくことが、生活を取り戻す道につながります。
今は何もできないと感じていても、そこで人生の可能性が終わるわけではありません。マインドフルネスは、別の誰かになるための方法ではなく、本来の自分を見失わず、自分にとって大切な人生を歩み直すための実践です。
無料相談で現在の状況をお聞きします
マインドフルメイトでは、セッションへの参加を決める前に無料相談を行っています。これまでの経過、現在困っていること、治療や療法への取り組み、マインドフルネスに期待していることを、一人ひとり丁寧にお聞きします。相談したからといって、参加を決める必要はありません。
「長く治療を続けているが、思うように改善しない」「再発や休職を繰り返している」「認知行動療法などに取り組んだが、自分には合わなかった」「一人でマインドフルネスを続けることが難しい」と感じている方は、現在の状況をお聞かせください。
無理に前向きになることを求めず、今どのようなことに悩み、これからどうなりたいと願っているのかを、一緒に整理するところから始めます。
うつやストレスでお悩みの方へ|やさしく心を整える無料相談はこちら

マインドフルネス体験リンク
・うつ病・不安障害で3度目の休職を経験|マインドフルネスのセッションを終えての感想
・パニック障害を乗り越えた方の体験談|マインドフルネスのセッションに参加して
・マインドフルネスのセッションを受けて|不安とパニック障害を乗り越えた方
この記事は以下の方が執筆しています。
![]() 投稿者情報:佐藤福男-非営利型一般社団マインドフルメイト代表理事 山梨県を拠点に、東京都(八王子市・八重洲・日比谷)、愛知県名古屋市などで、マインドフルネスや心のケアに関する活動・情報発信を行っています。2010年より、ストレス、不安、人間関係などに悩む方々への支援活動を続け、これまでに600名以上の方に携わってまいりました。 「自分らしく生きていく」をテーマに、日常生活に活かせるマインドフルネスや、心を整えるためのヒントを発信しています。このサイトが、少しでも心を落ち着け、自分自身を大切にするきっかけとなりましたら幸いです。 〇 運営者情報 〇法人の概要と活動情報 〇科学的根拠と実践に基づく情報 〇厚生労働省(こころの耳) |
