マインドフルネス緩和法と洞察法の違いについて

2025年1月19日

マインドフルネス緩和法と洞察法の違いについて

ここ数年の間に、日本のマスコミ各社が取り上げる事により、マインドフルネスの注目度が高まって来ています。

マインドフルネスと言う言葉の認知度は、数年前に比べると高くなって来ていると思っています。

只、その内容に入って来ますと、その認知度はまだまだと言ってよいと思います。

マインドフルネス緩和法とは、

アメリカの医師が坐禅に巡り合い、坐禅の素晴らしさに感嘆し坐禅の方法を何とか医療でも活用出来ないかと苦心して出来たのが「痛みを緩和させるマインドフルネス」とされています。

その為に欧米ではマインドフルネスと言いますと「痛みの緩和」として多くの方に知られています。

過去に欧米に長年住んでいた方が、マインドフルメイトに「マインドフルネスで痛みを治して欲しい」と何人もの方が言ってこられています。

その痛みを緩和する心理療法を精神科医が「この療法を精神科以外の医療で何とか活用出来ないか」と、スタートしたのが、「マインドフルネスストレス緩和法」(MBSR)と言われています。

「痛み」=「ストレス」と置き換える事により、マインドフルネスと捉える事が出来る事になります。

「痛みの緩和」=「ストレスの緩和」

それは、緩和とはきびしい状態をやわらげたりゆるめたりすること。

その痛みの原因(ストレスの根源)に対策をして行かないと、その辛さや・苦しさはどこまでも付きまとって来る事です。

そして、その為に医師の処方するお薬を飲み続ける事になります。

・例えば ‐ 毎月の薬代¥6,000×60回(5年分)=¥360,000

あなたは、この費用を払い続ける事に抵抗はありませんか。


tree_woods_00049-1.jpg

マインドフルネス洞察法とは、

日本の大手企業で働いていたビジネスマンが、日々の業務のストレスからうつ病を発症し、重要な職務を遂行できない状態になってしまいました。

休職はしなかったものの、なんとかもとのように健康な心になりたいと思っていましたが、ある医師から仏教をすすめられてから、多数の仏教書を読み、その結果最終的にたどり着いたのが坐禅でした。

坐禅をするうちに次第に本来の自分を取り戻す事が出来るようになって行きました。

その後、自分自身がうつ病から脱する事が出来たのだから、坐禅の中で心の使い方の説明を加える方法を開発して、多くの人を手助けしたいと活動を始めて行きました。

その後、海外で行われているマインドフルネスの手法と同じ事が多い事に気付き、マインドフルネス自己洞察法(SIMT)としました。

これが大田健次郎氏のマインドフルネスSIMTです。

(SIMT:Self Insight Meditation Therapy)

マインドフルメイトで現在行っているマインドフルネス心理療法(STMT)では、主に、うつ病、不安障害、パニック症、PTSD等をサポートしています。

診断を医師から受けた方が、その後に医師の処方を受けてもその症状がなかなか改善しない方を対象に、その方自身の本来の生活を取り戻すことを目的として活動を行っています。

また、辛い症状が改善する事や、緩和をする事を目的とするのではなく、その症状の完治を目指していただいています。

river_00045.jpg-2.jpg

マインドフルネス緩和法と洞察法の具体的な違いについて

マインドフルネス緩和法と洞察法の違い

マインドフルネスには、主に2つのアプローチとして「緩和法(リラクゼーション)」と「洞察法(インサイト)」が存在します。どちらも心の健康に寄与しますが、目的や実践方法、効果に違いがあります。以下にその特徴を説明します。


1. マインドフルネス緩和法(リラクゼーション)

目的

  • ストレスや緊張、不安を和らげ、心身をリラックスさせる。
  • 現在の瞬間に意識を集中することで、リラクゼーション効果を得る。

方法

  • 呼吸法やボディスキャン、簡単な瞑想など、比較的シンプルで即効性のある練習を行う。
  • 主に「身体感覚」や「呼吸」に意識を向け、緊張を解きほぐす。

特徴

  1. 即効性: 実践することで、短時間でストレスや不安を軽減する効果が期待できる。
  2. 感覚重視: 身体の感覚や呼吸に意識を集中し、リラックスを促す。
  3. リラクゼーション目的: 特にストレスの多い状況で役立つ。

適用場面

  • ストレスや緊張を感じたときにリセットしたい場合。
  • 急な不安や緊張を和らげたいとき。
  • 睡眠前やリラックスが必要なシーン。

具体例

  • 腹式呼吸: 深い呼吸に意識を向け、ゆっくりと吸って吐くことでリラックスを促す。
  • ボディスキャン: 足先から頭まで、身体の感覚を順番に感じ取ることで緊張を解放する。

2. マインドフルネス洞察法(インサイト)

目的

  • 自己理解を深め、思考や感情のパターンに気づく。
  • 自分の内面を客観的に観察し、意識の深いレベルで変容を促す。

方法

  • 瞑想や観察を通じて、自分の考えや感情、体験の背後にある仕組みを探求する。
  • ただ観察するだけでなく、「気づき」を得ることで新しい視点を見出す。

特徴

  1. 長期的な効果: 短期的なリラクゼーションではなく、心の深い変容を目指す。
  2. 内面の探求: 思考や感情に向き合い、それらに対する「気づき」を深める。
  3. パターンの認識: 自分の習慣的な反応や思考のクセに気づき、それを手放す練習。

適用場面

  • 自己理解を深めたい場合。
  • 習慣的なネガティブ思考を見直したいとき。
  • 長期的な心理的健康や人間関係の改善を目指すとき。

具体例

  • 思考観察: 浮かんでくる思考をただ観察し、それに巻き込まれずに「通り過ぎる雲」として眺める。
  • 感情への気づき: 不安や怒りなどの感情が湧き上がったとき、「何を感じているか」をそのまま受け入れ、評価せずに観察する。

3. 緩和法と洞察法の違いの比較

特徴 マインドフルネス緩和法 マインドフルネス洞察法
目的 ストレスや緊張の緩和 自己理解と深い気づきの促進
効果のタイムスパン 短期的な効果 長期的な心の変容
意識の焦点 身体感覚や呼吸への集中 思考や感情、内面の探求
実践の難易度 比較的簡単で初心者向け 時間と練習が必要で中・上級者向け
主な利用目的 緊張を解き、リラックスする 習慣的な思考や感情を理解し変容する

4. 緩和法と洞察法の併用

多くの場合、緩和法と洞察法は相互に補完的です。例えば:

  • 緩和法を入口にする: 初めてマインドフルネスを試す場合は、緩和法でリラクゼーションを体験し、「マインドフルネスってこういう感覚なんだ」と感じるのが良いスタートです。
  • 洞察法に進む: 慣れてきたら、思考や感情を観察し、気づきを深める洞察法に取り組むことで、長期的な変化を目指します。

5. まとめ

  • 緩和法は、ストレスや緊張を短期的に和らげるための手法で、日常のさまざまな場面で簡単に実践できます。
  • 洞察法は、自分の内面を深く探求し、心理的な変容や自己成長を目指す手法です。
  • どちらも目的に応じて使い分けたり、組み合わせたりすることで、心の健康をより効果的にサポートします。

まずは、自分の状態や目的に合った方法から始めてみましょう。

マインドフルメイトの目標は完治

完治の定義

○薬を飲まずに通常の生活が送れるようになる事。

○再発を繰り返さない自分になる事。

マインドフルネス心理療法(SIMT)では改善が見込められない方を、お受けすることはしていません。

私たちがお受けしセッションを最後まで終了した方は、ほとんどが症状の改善を感じています。

その結果、減薬や完治に至る事になります。

うつ病の原因の一つはストレスを受け続けたこと、または短い時間に大きなストレスがかかった事によるものです。

ですが、本人がどんなに頑張っても、家族や職場など身近な人がカバーしてストレスの無い環境を整えようと努力しても、ストレスを排除することはできません。

マインドフルネス洞察法はストレスを排除するのではなく、ストレスを受けても自ら克服していく心のトレーニングを行います。

そのことにより、症状が緩和したり完治したりします。

また、訓練で身につけることによって再発防止にもなっています。

即効性があるわけではありませんが、確実に完治を目指すことができます

ま と

マインドフルネスの緩和法と洞察法の違いとは、あなたが投薬治療をいつまでも続けるのか、投薬治療に終止符を打ち、完治を目指すのかの違いになります。

マインドフルネスのエビデンス(効果の検証)

マインドフルメイトのエビデンス

マインドフルメイトでは、過去10年以上の活動データを基にエビデンスを制作しています。その方たちは、うつ病や不安障害・パニック障害等の症状で悩む方々になります。私たちは、それらの方々の苦しみの声に真摯に耳を傾け、その人・その人に相応しいマインドフルネスを提供してきました。

その結果が、10年間で600名以上になっていますのでその集約をマインドフルネスのエビデンスとしています。

以下をご覧ください。(クリック)↓ https://mindfulmate.jp/evidence/

マインドフルメイトの相談会

マインドフルメイトでは、マインドフルネス心理療法を用いて、精神疾患の治療及び予防を行っています。その対策や予防が出来ずに過ごしてしまうと症状が長引くと仕事ができない、思うことができないと苦悩したり、悪化すると自殺したい、消えたいなどの気持ちが出てくる人がいます。マインドフルネス心理療法は、アメリカの臨床実験により、うつ病や不安障害やパニック障害やPTSD、摂食障害(拒食・過食)、依存症、家族の不和などに効果があることが確認されています。

以下をご覧ください。(クリック)https://mindfulmate.jp/conference/

この記事は以下の方が執筆しています。

佐藤福男
〇資 格 : マインドフルネス瞑想療法士(マインドフルネス総合研究所)  マタニティー / 0才児 指導者資格(幼児開発協会)  一般旅行業取扱主任者(国家資格)  〇役  職: 非営利型一般社団法人マインドフルメイト代表理事・ マインドフルネス学校 学校長

【リンクのご案内】

〇カウンセラー・佐藤さんに聞く「マインドフルネス」実践と“想い”

https://mindfulmate.jp/practice-of-mindfulness-and-feelings/

〇うつ病や不安障害を乗り越えた体験談

https://mindfulmate.jp/impressions-after-the-mindfulness-session/

〇マインドフルネス相談会のご案内 IN東京都・愛知県・山梨県

https://mindfulmate.jp/conference/

〇マインドフルネスのエビデンス / 調査・研究・活動の報告

https://mindfulmate.jp/evidence/

〇マインドフルメイトのサイトマップ

https://mindfulmate.jp/サイトマップ