とにかく朝が辛い、起きられない時はどうするのか

2026年8月10日

とにかく朝が辛い、起きられない時はどうするのか

「起きなければ」と思っているのに起きられないあなたへ

「朝になると、とにかく体が重い」

「目は覚めているのに、布団から出られない」

「起きなければと思うほど、体が動かなくなる」

「朝が来ることを考えるだけで憂うつになる」

このような経験はありませんか。

一日の始まりである朝がつらいと、その日一日が始まる前から疲れてしまいます。

しかも、周囲からは、

「早く起きればいいじゃない」

「気持ちの問題でしょう」

「少し頑張れば起きられるよ」

と言われてしまうことがあります。

しかし、本当にそうでしょうか。

朝起きられないということは、単に「意志が弱い」「怠けている」という問題だけではありません。

睡眠の問題、生活リズム、体内時計、心身の疲労、ストレスなど、さまざまな要因が関係していることがあります。

日本睡眠学会も、眠たくて朝起きられない状態を「過眠症状」の一つとして挙げており、睡眠の問題には不眠症だけでなく、睡眠時無呼吸、過眠症、概日リズム睡眠・覚醒障害など、さまざまなものがあると説明しています。

だからこそ、

「起きられない自分はダメだ」

と自分を責めることから始める必要はありません。

まずは、「なぜ朝がこんなにつらいのか」を理解することから始めてみましょう。


朝起きられない時、最初にやめたいこと

朝起きられない人が、最初にやめたいことがあります。

それは、

「起きられない自分を責めること」

です。

目覚ましが鳴っている。

起きなければならない。

仕事や学校に行かなければならない。

そう思っているのに、体が動かない。

そんな時に、

「また起きられなかった」

「自分はなんてダメなんだ」

「こんなこともできないのか」

と自分を責め続けると、朝から強いストレスがかかります。

そして、そのストレスがさらに体をこわばらせ、起き上がることを難しくしてしまうことがあります。

ですから、まずは、

「今は起きることがつらい状態なんだ」

と、その事実をそのまま認めてみましょう。

これは「そのままでいいから何もしなくていい」という意味ではありません。

自分を責めることと、問題に向き合うことは別だからです。


「起きる」ことを目標にしない

朝が非常につらい人に、

「明日から6時に起きましょう」

と言っても、なかなかうまくいきません。

そこで、目標をもっと小さくします。

最初の目標は、

「起き上がること」ではありません。

「目を開ける」

だけでもいいのです。

次に、

「布団の中で体を少し動かす」

「上半身を起こす」

「ベッドの端に座る」

「足を床につける」

というように、一つずつ段階を作ります。

つまり、

「起床」という大きな行動を、小さな行動に分解するのです。

たとえば、

朝の5段階

  1. 目を開ける
  2. 深呼吸を一度する
  3. 上半身を起こす
  4. 足を床につける
  5. カーテンを開ける

ここまでできれば十分です。

その後のことは、その時点で考えればいいのです。


朝は「やる気」を待たない

ここは非常に重要です。

朝起きられない人は、

「やる気が出たら起きよう」

と思ってしまうことがあります。

しかし、実際には、

やる気が出るのを待っていると、いつまでも起きられないことがあります。

そこで、

「やる気があるから起きる」

ではなく、

「小さな行動をすると、次の行動が起こりやすくなる」

と考えてみます。

たとえば、

布団から出る

顔を洗う

カーテンを開ける

光を浴びる

水を飲む

少し体を動かす

というように、行動を先に置いていきます。

気持ちは、その後についてくることがあります。


起きたら、まず光を取り入れる

朝起きたら、できるだけ部屋を明るくしましょう。

カーテンを開け、自然光を取り入れることも一つの方法です。

睡眠と覚醒には体内時計が関係しています。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、規則正しい生活習慣によって日中の活動と夜間の睡眠にメリハリをつけることが、睡眠の質を高めるポイントとして示されています。

朝の光を生活リズムを整えるきっかけとして利用することは、特に夜型になっている人にとって大切です。

ただし、

「朝起きたら必ず強い光を浴びなければならない」

と考えて頑張りすぎる必要はありません。

まずはカーテンを開ける。

それだけでも、一つの行動です。


朝の水分補給も習慣にする

目が覚めたら、水や白湯などを少し飲むのもよいでしょう。

寝ている間にも体から水分は失われます。

朝起きた時に、

「水を一杯飲む」

という小さな習慣を作っておくと、起床後の行動を始めるきっかけにもなります。

ここでも大切なのは、

「完璧にやる」ことではありません。

できる日だけでも構いません。


朝から頑張りすぎない

朝がつらい人ほど、

「朝から運動しなければ」

「朝活をしなければ」

「前向きなことをしなければ」

と考えてしまうことがあります。

しかし、朝がつらい時に、いきなり大きな目標を設定する必要はありません。

まずは、

  • カーテンを開ける
  • 水を飲む
  • 顔を洗う
  • 着替える
  • 少し歩く

程度で十分です。

朝の目的は「完璧な一日を始めること」ではありません。

まず、

「今日という一日を始めること」

です。


夜の過ごし方を見直す

朝起きられない問題は、朝だけを見ても解決しないことがあります。

実は、朝の状態は前日の夜から始まっています。

たとえば、

  • 就寝時間が毎日大きく違う
  • 夜遅くまでスマートフォンを見る
  • 寝る直前まで仕事をする
  • 夜食をとる
  • 昼間ほとんど体を動かさない
  • 休日に昼近くまで寝る

といった生活が続いていると、睡眠・覚醒リズムが乱れることがあります。

厚生労働省の睡眠ガイドでも、適度な運動、規則正しい生活、就寝前のリラックス、就寝直前の夜食を控えることなどが睡眠・覚醒リズムを整えるポイントとして示されています。

ですから、

「朝起きる方法」だけではなく、「夜をどう過ごしているか」も一緒に見直すことが大切です。


「眠らなければ」と頑張りすぎない

意外に思われるかもしれませんが、

「早く寝なければ」

「明日は6時に起きなければ」

と考えすぎることも、睡眠にとって負担になる場合があります。

眠れないことに意識が集中すると、

「眠れない」

「明日起きられない」

「仕事に行けない」

「また失敗する」

というように、不安がどんどん膨らんでしまうことがあります。

そこで、

「眠らなければ」ではなく、「今は休んでいる」

と考えてみます。

眠りを無理やり作ろうとするのではなく、体を横にして休ませる。

そのくらいの気持ちで構いません。


朝の呼吸を利用する

ここからは、マインドフルネスの考え方も役立ちます。

朝、目が覚めた瞬間に、

「今日も起きなければ」

「仕事に行かなければ」

「また一日が始まる」

と考えてしまうと、一気に頭の中が忙しくなります。

そんな時は、すぐに一日先まで考えないことです。

まず、

「今、ここ」

に意識を戻します。

布団の中で、ゆっくり呼吸します。

息を吸う。

息を吐く。

もう一度、吸う。

そして吐く。

呼吸を変えようとする必要もありません。

「今、息を吸っている」

「今、息を吐いている」

と感じるだけです。

これを数回繰り返します。


「起きなければ」ではなく「今の自分を観察する」

マインドフルネスで大切なのは、

自分を無理やり変えようとする前に、今の自分を観察すること

です。

たとえば朝、

「体が重い」

「眠い」

「起きたくない」

「不安だ」

「仕事に行きたくない」

という感覚が出てきたとします。

普通なら、

「こんなことを考えてはいけない」

「起きなければ」

と、すぐに感情を変えようとします。

しかし、そこで一度、

「今、私は起きることをつらいと感じている」

と気づいてみます。

そして、

「体は重いと感じている」

「胸が苦しい感じがする」

「頭の中に不安がある」

と、少し離れて観察します。

大切なのは、

「そう感じてはいけない」と否定しないことです。


感情と行動を分けて考える

ここがマインドフルネスの大切なところです。

「起きたくない」

という感情があっても、

「起きない」

という行動を必ず選ばなければならないわけではありません。

逆に、

「不安がある」

からといって、

「何もできない」

と決める必要もありません。

感情は感情。

行動は行動。

一度、この二つを分けてみます。

たとえば、

「起きたくない」

という気持ちを抱えたまま、

足を床につける。

それだけでもいいのです。

「不安があるけれど、顔を洗う。」

「気分が悪いけれど、カーテンを開ける。」

ということもできます。

つまり、

気持ちが変わるのを待ってから行動するのではなく、気持ちを抱えたまま、小さな行動を始める。

これが大切です。


朝がつらい人のための「3分間」

どうしても朝がつらい時には、次の方法を試してみてください。

1分目

目を開けて、呼吸を感じます。

「吸っている」

「吐いている」

と、ただ確認します。

2分目

体を少し動かします。

手を握る。

手を開く。

足を動かす。

肩を少し動かす。

それだけでも構いません。

3分目

上半身を起こし、足を床につけます。

そして、

「今日はここまでできればいい」

と考えます。

その後、カーテンを開けます。

ここまでできれば、朝の第一段階は終了です。


それでも朝起きられない時は、無理に精神論にしない

ここは非常に重要です。

朝起きられない状態が長期間続いている場合、

「気合いが足りない」

「もっと頑張ればいい」

と考えないでください。

睡眠の問題には、さまざまな原因があります。

日本睡眠学会は、睡眠障害には不眠症、睡眠関連呼吸障害、中枢性過眠症、概日リズム睡眠・覚醒障害など、さまざまな種類があるとしています。

例えば、

  • 十分寝ているはずなのに日中も強い眠気がある
  • 朝どうしても起きられない状態が長く続く
  • 大きないびきがある
  • 寝ている間に呼吸が止まっていると言われる
  • 朝の頭痛や強い疲労感がある
  • 睡眠時間帯が大きくずれている
  • 日中に耐えられないほど眠くなる

といった場合には、睡眠の専門医療機関などに相談することも大切です。

特に、睡眠時無呼吸では、本人が気づかない睡眠中の呼吸停止やいびきが、日中の眠気や起床時の症状につながることがあります。

「朝起きられない」という一つの症状だけで、原因を決めつけないこと。

これが大切です。


朝起きられない自分を責めないでください

朝起きられないと、

「今日もダメだった」

「自分は何をやってもダメだ」

と考えてしまうことがあります。

しかし、

朝起きられなかったことと、あなた自身の価値は別の問題です。

今日起きられなかった。

それは一つの事実です。

そこに、

「だから私はダメな人間だ」

という評価を付け加える必要はありません。

まずは事実を見る。

そして、

「では、何ができるだろう」

と考える。

この順番が大切です。


「朝を変える」ために、まず一つだけ始める

朝がつらい人は、一度に全部を変えようとしないでください。

明日から、

「早寝早起きをして、運動して、食事も改善して、瞑想もして……」

とすると、続かなくなる可能性があります。

まず一つ。

例えば、

「朝、カーテンを開ける」

だけでもいいでしょう。

それができるようになったら、

「水を飲む」

を加える。

そして、

「3回だけ呼吸を感じる」

を加える。

このように、小さな行動を積み重ねていきます


まとめ ー 朝を変えることは、自分を責めることではない

「とにかく朝が辛い」

「起きたいのに起きられない」

という状態になると、本人は非常に苦しいものです。

しかし、それを単純に「怠け」と決めつける必要はありません。

睡眠、生活リズム、体内時計、ストレス、心身の状態など、さまざまな要因を考える必要があります。

そして、長期間続く強い起床困難や日中の強い眠気などがある場合には、睡眠障害などの可能性もあるため、医療機関への相談も選択肢になります。

そのうえで、自分自身でできることとして、

「朝を一気に変えようとしない」

ことが大切です。

目を開ける。

呼吸を感じる。

体を少し動かす。

上半身を起こす。

足を床につける。

カーテンを開ける。

一つずつでいいのです。

そして、

「起きなければならない自分」ではなく、「今ここにいる自分」に気づく。

これがマインドフルネスの第一歩になります。

朝起きた瞬間から、一日全部を背負う必要はありません。

まずは、

「今、この瞬間を一つ進む」

ことから始めてみましょう。

明日の朝、もし起きることがつらかったら、

「どうして私は起きられないんだ」

ではなく、

「今、私は起きることがつらいと感じている」

と気づいてください。

そして、ゆっくり一度、呼吸を感じてみてください。

そこから、今日の一歩を始めればいいのです。


※大切なこと

この記事は、朝起きられない状態について一般的な情報をお伝えするものです。原因は人によって異なり、睡眠障害や身体的・精神的な問題が関係している場合もあります。強い症状が続く場合や日常生活に大きな支障がある場合は、医療機関や睡眠専門の医療機関などに相談してください。

厚生労働省は「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を公開しており、睡眠・休養について一般向けの情報も提供しています。

「ひとりで抱えなくても大丈夫です」

もし今、

・何もしたくない
・朝がつらい
・気持ちが苦しい

そんな状態が続いている場合、

無理に頑張らなくても、
やさしく心を整える方法があります。

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