不安障害やパニック障害は本当に治るのか
2023年9月25日
不安障害やパニック障害は本当に治るのか
ご相談に訪れる方の中で比較的多いのが不安障害やパニック障害になります。
私達は、マインドフルネスを用いてうつ病や不安障害やパニック障害・PTSD等で悩む方々のサポート活動を行っています。その中で、ご相談に訪れる方の中で比較的多いのが不安障害やパニック障害になります。
その為にマインドフルネスの理論や理屈ではなくマインドフルネス自己洞察法の実践法を伝授しています。
今日はそのお話をしたいと思います。
不安障害やパニック障害の特徴
不安障害やパニック障害には、他の精神疾患にはない大きな特徴があります。
マインドフルネス自己洞察法で不安障害やパニック障害を治して行く為にはその特徴を知る必要があります。
どんな特徴かと言いますと、以下のような内容になります。
1、症状の特徴
不安の感情、身体反応、心臓の動悸、はきけ、振るえ等とパニック発作の兆候のような身体反応におびえる。(現実には発作が起きなくても「起きそうだ」と感じて恐怖が大きくなる)
通常の生活では起きてこない反応に苛まれ、身体症状や不安障害やパニック障害の反応が騒いで来るケース
2、身体的な反応
他者の視線や、自分が嫌われていると思い、その為に交感神経が興奮して情動性の身体反応が起きる。
ちょっとした不安や自信の無さが、交感神経を刺激する事により、身体症状や不安障害やパニック障害に移行していくケース
3、他者の視線やフラッシュバック
他者の視線や、過去の辛い経験をしたことが記憶として、結びつけられて習慣化している。
過去の出来事が不安となり、繰り返される事により不安障害に移行していくケース
4、不安恐怖が増大する
過去の出来事にとらわれて、不安恐怖が増大して行動の途中で、逃げてしまう事が習慣化する。
不安障害の悪化からパニック障害や回避症状に移行していくケース
5、その事が習慣化する
そうなることを予期して、最初から行動しない・出来ない事が習慣化する。
不安障害からパニック障害、又はパニック障害から不安障害に移行していくケース
(コンビニやスパーや美容院等の人が集まるところに行けない。)
6、そして対人恐怖へ
こうした事を繰り返す事により、人とのつきあいをおそれる対人恐怖症になる。
不安障害やパニック障害からの対人恐怖症に発展していくケース
広場恐怖がある
人ではなくて種々の場所をおそれる広場恐怖がある。
具体的に言いますと、広場恐怖(乗り物、場所を逃避回避)や、対人恐怖(人の集まりを逃避回避)があるために、過去と未来を結びつける予期不安を起して、就職できないとか、外出(乗り物に乗れない)できない。こうした構造は類似するので不安障害と総称される。
不安障害の中にある症状
その為に、不安障害の中には以下の内容も含まれる事があります。
〇 パニック障害、
〇 社交不安障害( 対人恐怖症、社会不安障害)、
〇 心的外傷後ストレス障害、
〇 全般性不安障害などがある。
強迫性障害は、
但し、強迫性障害がちょっと違って来ます。
不安障害やパニック障害の症状の悪化によって、同じ行為(回避、逃避ではない 行為=強迫行為)を繰り返すことにより、通常の社会生活がそこなわれて行きます。
例えば、
不安障害やパニック障害の悪化の影響によって、仕事に遅刻する、仕事に集中できないなど、過去と未来にとらわれて、現在の役割行動において、力を発揮してのびのびと生きることができない等の、強迫性障害の症状に苛まれる事になってしまいます。
不安障害やパニック障害がさらに悪化していくと、
不安障害やパニック障害がさらに悪化する事によって、逃避、回避行動がなかなか完治しない為に長期間にわたり苦しむ事になってしまう。そして、就職が出来ないとか、家族におけるふつうの役割を果たせなくなり息苦しい日々が続く事になります。
また、不安障害やパニック障害の状態は、周囲の普通の人達にはなかな理解する事が出来ずに、職場や家族などから責められて、さらに苦しみ続けてしまう事があります。
そのような事の繰り返しの中から、
不安障害やパニック障害の悪化によって、「私は消えたい」、「私はいなくなると良い」とか、「早く死にたい」とかの自殺願望や希死念慮などが起きて来るケースもあります。
これらの状態は、いつ、どこで、どのように起きて来るのか、また、その起きて来る状態の大きさや、その状態の膨らみ方がその人、その人によって違います。
根拠のない不安が突如襲って来た時は、
不安障害やパニック障害の悪化によって、起きて来た不安の状態は言葉で言い表すと「不安がきた」「不安が襲って来た」となりますが、その起きている不安の大きさや、その不安の騒ぎ方は同じではありません。
比較的体調の良い時、体調の良くない時(寝不足・疲れ・イライラ等)では、その起こり方が変わって来ます。
まず、この事を理解するのです。
何故かと言いますと、
私達の身体には、自分を守ろうとする「働き」と「しくみ」があります。例えば、病原菌が私達の身体を攻撃してくると、その事から私達の身体を守ろうとする、私達の身体の働きとしくみになります。
その現れ方が、ご自身の状態に変化を起して来ます。
その典型的な現れ方として希死念慮になります。
不安障害やパニック障害の悪化をそのまま放置する事により、その後に「死にたい」という症状に移行して行きます。
この事は、ご本人が死にたいと思っているから、「死にたい」という気持ちが起きて来るのではありません。不安障害やパニック障害の為に、思うようにならない為に起きて来る希死念慮になります。ですので、不安障害やパニック障害の悪化によって、起きて来る反応の一部になります。
本当は「死にたい」とは思っていないのです。
ですが、何故か「死にたい」という、気持ちが起きて来る反応なのです。
ですので、不安障害やパニック障害の悪化が引き起こす反応になります。
まず、この事を理解するのです。
マインドフルネス(自己洞察法)では、
まず、マインドフルネス(自己洞察法)ではそんな、不安障害やパニック障害の症状の特徴と悪化のプロセスを理解しながら、マインドフルネス自己洞察法の呼吸法や洞察法に取り組んで行く事により、自身の状態を頭ではなく身体で理解していただきます。その繰り返しの先に不安障害やパニック障害は次第に落ち着き始めて来ます。
マインドフルネスの呼吸法
うつ病を治して行くマインドフルネス自己洞察法について
但し、すぐにそれらの症状が消える事はありません。
不安障害やパニック障害を落ち着けて行く為には、マインドフルネスの手法を繰り返し取り組んで行きながら、不安障害やパニック障害の症状の変調を引き起こす神経回路を整えていく必要がありますので、その為にはどうしても時間が掛かります。
ですので、焦らずに、焦らずに、焦らずに、自分自身に出来るマインドフルネス自己洞察法を繰り返して行く事により、不安障害やパニック障害・PTSDの反応は、次第に落ち着き始めて、その後には確実に治って行く事が出来るのがマインドフルネス(自己洞察法)になります。
※参考:マインドフルネスでうつ病や不安障害やパニック障害が治った人達の体験談
そこで大切な事は焦らない事です。
不安障害やパニック障害のある方は辛い状態にいますので、一日、一時間、一秒でも早くと言う気持ちは、充分に理解出来る事です。しかし、へたに焦るとさらに辛く苦しくなって行きますので、マインドフルネス(自己洞察法)に取り組む時には、焦らず・自己流で行わずにマインドフルネスを良く理解している適切な指導者の基で、マインドフルネス指導を受ける事が必須となります。
この記事は以下の方が執筆しています。
佐藤福男
〇資 格 : マインドフルネス瞑想療法士(マインドフルネス総合研究所) マタニティー / 0才児 指導者資格(幼児開発協会) 一般旅行業取扱主任者(国家資格) 〇役 職: 非営利型一般社団法人マインドフルメイト代表理事・ マインドフルネス学校 学校長
【リンクのご案内】
〇カウンセラー・佐藤さんに聞く「マインドフルネス」実践と“想い”
https://mindfulmate.jp/practice-of-mindfulness-and-feelings/
〇うつ病や不安障害を乗り越えた体験談
https://mindfulmate.jp/impressions-after-the-mindfulness-session/
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