マインドフルネスの起源とその効果について

マインドフルネスの起源とその効果について
このページでは、マインドフルネスの起源と、現代におけるその効果について丁寧に解説しています。マインドフルネスはもともと仏教における「気づき(サティ)」の実践に由来し、長い歴史を経て、近年では医療や心理療法の分野で注目されるようになりました。現代では、うつ病や不安障害などへの効果が科学的にも検証され、ストレスの軽減、感情の安定、集中力の向上など、多くの心身への良い影響が報告されています。単なるリラクゼーションではなく、自分の心の動きに気づき、穏やかに向き合うための実践として、幅広い場面で活用されています。マインドフルネスの本質を理解したい方におすすめの内容です。
マインドフルネスの起源に思いをはせる意義と意味
1. 本来の目的を見失わないため
現代のマインドフルネスは、ストレス軽減や集中力アップなど実用的な効果が強調されがちですが、もともとは人間の苦しみを軽くし、よりよく生きるための智慧として生まれました。
起源に思いをはせることで、単なる「スキル」ではなく、生き方や心の姿勢を整えるための実践であることを改めて意識できます。
2. 現代と古代をつなぐ「こころの知恵」としての再発見
仏陀の時代から現代に至るまで、人の苦しみの本質は変わらないといわれます。怒り、恐れ、不安、執着。
起源を学ぶことで、「今の自分の苦しみも、昔の人と同じもの。だからこそ、この方法が長い時代を超えて残ってきたのだ」と理解でき、自分の苦しみを客観的に見る視点が得られます。
3. 形式より「心のあり方」が大切だと気づく
マインドフルネスは仏教の瞑想法を基にしていますが、宗教に偏ることなく、「今この瞬間を丁寧に観る」ことが本質です。
起源に思いを寄せることで、呼吸法や姿勢、時間などの形式にとらわれず、自分の心と正直に向き合う姿勢を大事にできるようになります。
4. 感謝と敬意の心を育む
自分が今学び実践している方法が、数千年も前から多くの人の苦しみと向き合い、伝えられてきた智慧だと気づくと、自然と先人への敬意と感謝の気持ちが芽生えます。その心の姿勢こそ、マインドフルネスの本質でもあります。
マインドフルネスは、ただのリラクゼーションやスキルではなく、「どう生きるか」を考えるきっかけとしてのマインドフルネスを、日常に丁寧に取り入れていきたいものだと考えています。

マインドフルネスの起源とその効果について
マインドフルネスは、数年前にNHKや民放の放送局や新聞・雑誌等を大きく取り上げられる事により、マインドフルネスと言う名前だけは広く知られるようになりましたが、その具体的な内容について知られていない現実があるようです。そこで、マインドフルネスに付いて詳しく説明して行きます。
ストレスに効果があるという結果が出ています
マインドフルネスはアメリカでの臨床試験で、ストレスの影響により発症する
うつ病や不安障害・パニック障害・PTSDなどに効果があるという結果が出ています。 また近年良く耳にする
非定型うつは、薬では治りにくいと言われているうつ病ですがマインドフルネスのストレス対策で改善した人も、完治した人もいます。 うつ病の原因の一つはストレスを受け続けたこと、または短い時間に大きなストレスがかかった事によるものと言われいます。しかし、本人がどんなに頑張っても、家族や職場など身近な人がカバーしてストレスの無い環境を整えようと努力しても、ストレスを排除することはできません。 マインドフルネス療法はストレスを排除するのではなく、ストレスを受けても自ら克服していく心のトレーニングを行います。そのことにより、ストレス症状が緩和したり完治したりします。また、訓練でマインドフルネスを身につけることによってストレス症状の再発防止にもなっています。即効性があるわけではありませんが、確実に完治を目指すことができます。

マインドフルネスの起源とその後の流れ…
マインドフルネスの起源
仏教とマインドフルネス マインドフルネスの起源は、約2500年前の
仏教に遡ります。仏教では「サティ(Sati)」と呼ばれる概念があり、これは「気づき」「覚醒」「注意深さ」を意味し、現代のマインドフルネスの根幹となっています。特に、
テーラワーダ仏教(南方仏教)の伝統的な「ヴィパッサナー瞑想」や、日本の
禅がマインドフルネスの実践として知られています。 仏教の八正道の一つである正念は、
今この瞬間に意識を向け、執着や嫌悪を手放すことを説いており、現代のマインドフルネスと共通する部分が多くあります。 マインドフルネスの起源は日本の座禅にあると言われています。
その座禅には、只管打坐を唱えた道元禅師の曹洞宗と、公案を唱えた栄西の臨済宗との二派があります。マインドフルネスは公案を用いる事はありませんので、宗教的な事を排除して、各々の心を整えていく事にスポットを当てた手法になります。 私たちの住む現代社会はストレス社会と言われています。現代社会ではストレスから逃れる事はできません。複雑に変化を繰り返して行く社会構造の中で、多くの人が常にイライラしている状態になります。 マインドフルネスを取り入れる事により、ストレスから逃れる事を考えるのではなくストレスの中にいても、自分らしさを失わずに、自分らしく生きていく事が出来ます。
日本のマインドフルネスの流れ
ストレスが軽減したり、精神疾患を完治させるマインドフルネス療法は、日本にも20年以上も前からありました。しかし、つい数年前まではその言葉さえほとんど世間では知られておりませんでした。ところが、2012年頃より大手のマスコミが、マインドフルネスのストレス対策の効果を大きく取り上げるようになりました。その為に、次第にマインドフルネスと言う言葉が大きくクローズアップされるようになって来ました。 その当時は、マインドフルネスと言う言葉だけが先走りしていました。マインドフルネスの言葉は聞いたことがあるけどマインドフルネスがどういうものかわからない。というのが世間の認識だったように思います。その後も何度も、マスコミ等でマインドフルネスがストレス対策に効果があるようだと取り上げられました。また、インターネット等で情報が多く発せられるようになって行きました。 さらに、
・多数のストレス対策向けの書籍が出版され。
・僧侶がストレス対策の言葉を使い。
・外国企業がストレス効果を上げているようだ。
・精神科医や研究者による学会等が発足。 等
時間の経過と共に、次第にマインドフルネスのストレス効果の実態が知られるようになって来ました。 現在では、マインドフルネスのストレスの効果が認知されていて、かなりの存在感を持つようになっています。

マインドフルネス 緩和法
アメリカの医師が坐禅に巡り合い、坐禅の素晴らしさに感嘆し坐禅の方法を何とか医療でも活用出来ないかと苦心して出来たのが「痛みを緩和させるマインドフルネス」とされています。その為に欧米ではかなり以前よりマインドフルネスと言いますと「痛みの緩和」として多くの方に知られていました。 その痛みを緩和する心理療法を、アメリカの精神科医が「精神科の領域で何とか利用する事が出来るのでは、」と工夫改良してアメリカ国内でスタートしました。こらが、日々のストレスを緩和させる「マインドフルネ ストレス緩和法(軽減法)」(MBSR)と言われています。 マインドフルネストレス緩和法(軽減法)とは、日々のストレスを緩和させることにより、集中力をアップさせ仕事等の作業効率を上げる事を目的としています。その体表的な例はグーグル社の活用例です。 しかし、マインドフルネスのストレス対策向けの日本語の翻訳本が出版される事がありませんでしたので、日本では、知られる事がない時期がしばらく続きました。その後、2010年以降にストレス緩和法(軽減法)の翻訳本が出版されることにより次第に知られるようになりました。
マインドフルネス 自己洞察法
日本の大手企業で働いていたビジネスマンが、日々の業務のストレスからうつ病を発症し、重要な職務を遂行できない状態になってしまいました。どうにか休職は至りませんでしたが、以前のように健康な心になりたいと思っていました。そんな時に、ある医師から仏教を進められましたので多数の仏教書を読み、最終的にたどり着いたのが坐禅でした。坐禅をするうちに次第に本来の自分を取り戻す事が出来るようになって来ました。 座禅の呼吸や心の使い方により、自身のストレスからのうつ病を治す事が出来たのだから、呼吸法や心の使い方を工夫する事により、ストレスの影響で悩む多くの人を手助けしたいと活動を始めました。その事が後に、海外で行われているマインドフルネスの手法と同じ点が多い事に気付き、マインドフルネス自己洞察法として活動を行っています。 マインドフルネス自己洞察法は、第二世代の認知行動療法よりも新しく、ストレス症状の改善または完治率が高いと言われています。このマインドフルネス自己洞察法が第三世代の認知行動療法です。アメリカでの臨床試験の報告やマインドフルメイトの検証結果(エビデンス)[1]等により、うつ病、非定型うつ病、不安障害やパニック障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)だけではなく、摂食障害(拒食・過食)、依存症、家族の不和などにもストレス効果があることが確認されています。また近年良く耳にする非定型うつは、薬では治りにくいと言われているうつ病ですが、マインドフルネス心理療法により改善したり、完治したケースもあります。
マインドフルネス(仏教界)
坐禅には呼吸法があり、その呼吸法はストレスにも効果がある事は以前より知られている事です。また、マインドフルネスの始まりは座禅ですので、マインドフルネスには坐禅的な要素は多分にあります。その為に、仏教界(禅宗)では、欧米で流行する仏教由来の瞑想法としてマインドフルネスを捉え、宗派によっては研修会や講演会の開催が行われています。 しかし、宗教性を捨てた瞑想であると仏教界からは多くの反発の 声もあります。しかし、マインドフルネスをきっかけにお寺の坐禅会に参加するようになった人々も増えて来たとの報告もあります。彼らの多くは、仏教やお寺には馴染みの薄い世代層のです。ある僧侶はこのように話しています。「こ れだけ流行するマインドフルネスのストレス効果の理由を知るべきだ。マインドフルネスの内容に真新 しいものはないと感じるが、瞑想についてのストレス効果の詳細な分析や一般人へのわかりや すい発信の方法が、とても参考になった。」 各宗派には、それぞれの大切な教義があります。その為に、マインドフルネスの対応の為には乗り越えなくてはいけない課題があります。その為に、今後の推移を見守りたいと思います。 また、ティク・ナット・ハン氏の教えを、マインドフルネスとしてとらえストレス効果を加味しながら日本において活動している団体があるようです。
マインドフルネス(その他)
マインドフルネスを、ここ数年間に盛んにマスコミが取り上げる事により、テレビでの視聴率があがる事により再放送を繰り返していました。また書籍は、発行部数が増し増版をくり返す事により注目度が高まっています。その結果、様々な面でマインドフルネスをストレス対策として捉えるようになってきています。例えば、マインドフルネスと何らかのキーワードに結び付けてストレス対策として新たなビジネスが生まれつつあります。(~~ビジネス、~~学習効率、~~ヨガ 等) マインドフルネスは現代のストレス社会の需要に応じて草創期から普及期へと、その歩みを今後もさらに広げて行きます。

マインドフルネスのストレス効果
日々の生活の中でストレス(思うようにならない出来事)が続くことにより以下のような影響が起こります。 ● 心 への影響 :不安/落ち込み/イライラ/怒り/気力や集中力の低下/希望のなさ など
● 体 への影響 :肩こり/目の疲れ/疲労/肌荒れ/脱毛/頭痛/腰痛/不眠/自律神経の乱れ など
●行動への影響:心や体への影響により日々の生活や仕事や家事育児等が思うようにならなくなる そこで、マインドフルネス心理療法は、アメリカでの臨床試験の報告やマインドフルメイトの検証結果(エビデンス)[1]等により、ストレスによるうつ病、非定型うつ病、不安障害(社交不安症、パニック症、PTSD=心的外傷後ストレス障害など)、摂食障害(拒食・過食)、依存症、家族の不和などに効果があることが確認されています。 マインドフルネス心理療法では、ストレスによる精神疾患の治療及び予防を行います。ストレスを排除するのではなく、ストレスを受けても自ら克服していく心のトレーニングを行います。その事により、ストレス症状が緩和したり完治したりするのです。また再発防止にもなります。 但し、皆さんの環境が同じではありませんので、現在の環境や、幼少期の状況などを含めて考量して、独学ではなく、適切な指導者の下で取り組む事がとても大切です。
マインドフルネス心理療法(STMT)では、
主にストレスの影響によりうつ病、不安障害(パニック障害、社会不安症など)、PTSD等の診断を医師から受けた方が、その後に医師の処方を受けてもその症状がなかなか改善しない方を対象に、その方自身の本来の生活を取り戻すことを目的として活動を行っています。 ストレスを排除するのではなく受容する事を身に着けていただきます。その辛い症状が改善する事や、緩和をする事を目的とするのではなく、その症状の完治を目指していただいています。
【完治の定義】 ○薬を飲まずに通常の生活が送れるようになる事。
○再発を繰り返さない自分になる事。 マインドフルネスとは宗教でも、医療でも限定されない、すべての人が心得てよい心の用い方です。 ストレスの中での生活は日々の生活に様々な影響を与え、思うように色々な事が出来なくなり、つらい日々が続きます。また、なかなか周囲の方にも理解されにくくなります。そのままほっておけば治る良くなる訳ではありません。一日でも早く、改善の方向に向かう事が必要だと考えています、ご不明な点がございましたらお問い合わせください。 【注釈】[1] マインドフルメイトのあゆみ(エビデンス)2014年発行
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