【保存版】マインドフルネスがうつ病に効果的な理由と、その仕組みをやさしく解説
2025年6月7日
【保存版】マインドフルネスがうつ病に効果的な理由と、その仕組みをやさしく解説
はじめに
「うつ病かもしれない」「心が苦しい」「どうしたらこの苦しさから抜け出せるのか…」
そんな悩みを抱えている方が、いま本当に増えています。現代社会はストレスも多く、人間関係や仕事のプレッシャー、家庭の問題など、心が疲れやすい環境が当たり前になりました。
そして、その心の疲れが限界を超えたとき、人はうつ病という病にかかります。
ですが、うつ病は決して特別な病気ではありません。風邪をひくように、誰もがかかる可能性があるもの。そして、きちんとした方法でケアをしていけば、必ず回復できる病気でもあります。
そのうつ病の回復に、今注目されているのが**「マインドフルネス」**という心のトレーニング法です。
この記事では、うつ病にマインドフルネスがなぜ効果的なのか、その理由と仕組みをやさしく丁寧に解説します。心が疲れている方、うつ病で苦しんでいる方、そのご家族の方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
マインドフルネスとは？
今、この瞬間に意識を向ける心の習慣
マインドフルネスとは、「今この瞬間の自分の心や体の状態に、評価をせずに気づくこと」です。
私たちは普段、知らず知らずのうちに過去の後悔や未来の不安ばかり考えてしまいがちです。ですが、その状態は心にストレスを生み、疲弊させる原因になります。
マインドフルネスは、そうした余計な思考からいったん離れ、「今ここ」に意識を向ける練習を通して、心を穏やかに保つ方法です。
うつ病とはどんな病気？
心の風邪と呼ばれる理由
うつ病は、気分の落ち込み・意欲の低下・食欲不振・眠れない・何も楽しめないなど、さまざまな症状があらわれる心の病気です。
近年では「心の風邪」とも呼ばれ、特別な人だけがなるのではなく、誰でもなりうる病気であることが知られるようになりました。
そして、うつ病になると、人は自分自身を責める思考の悪循環に陥りやすくなります。
うつ病のときに陥りやすい「自動思考」とは？
考えのクセが心を追い詰める
うつ病になると、自然とネガティブな考えが次々に湧いてきます。たとえば
- 「どうせ自分なんてダメだ」
- 「誰からも必要とされていない」
- 「生きてる意味なんてない」
こうした考えは、**「自動思考」**と呼ばれ、本人の意思とは無関係に脳の中で繰り返し浮かんできます。
これに振り回されると、さらに気持ちが沈み、やる気も失われ、孤独感も増していく悪循環に…。
マインドフルネスがうつ病に効果的な理由
・自分の考えや感情に「気づく力」を育てる
マインドフルネスの基本は「今の自分の状態に気づくこと」です。
「今、自分はすごく不安なんだな」
「悲しくて涙が出そうだな」
と、その気持ちを否定せずに認めてあげる。それだけでも、心の苦しみは軽くなると、多くの臨床研究でも報告されています。
・ネガティブな自動思考に振り回されにくくなる
マインドフルネスを続けると、ふと湧いてくるネガティブな考えに対して、
「あ、またそう思ってるな」
と、一歩引いて客観的に眺められるようになります。
これにより、考えに飲み込まれる前に気づき、気持ちを立て直すことができるようになるのです。
・ 脳の働きが回復していく
マインドフルネスを実践すると、脳科学の研究で以下のような変化が確認されています。
- 前頭前野の活性化（考えや感情を整理し、冷静になる力）
- 扁桃体の過剰反応の抑制（不安・恐怖の感情を和らげる）
- 海馬の回復（記憶・感情調整を担う部分）
つまり、うつ病でダメージを受けた脳の機能が、マインドフルネスで徐々に回復していくのです。
・自分を責める習慣からの解放
うつ病の方は、「できない自分」「だめな自分」を責めるクセが強くなります。
しかし、マインドフルネスを行うと、**「できない今の自分でもいい」「そのままでいい」**と、自分を受け入れる感覚が育っていきます。
それが、心の緊張をほどき、回復を助けてくれるのです。
どんなマインドフルネスが効果的？
呼吸瞑想（マインドフルネス呼吸法）
・やり方
- 静かな場所で楽な姿勢をとる（座っても横になってもOK）。
- 目を閉じずに半開きの状況で、前をぼーっと見るイメージ。
- まず、自然の呼吸を感じる事からスタート。(無意識の呼吸を感じる)
- 自然の呼吸とは、鼻からとか口からとかを意識しない呼吸。
- 次に、静かにゆっくりと息を吐いていく。（4～6秒）
- そして、息を吸う。（1～2秒）
- ポイントは無理な呼吸はしない。(基本は自然の呼吸)
- これを体調にあわせて10分〜20分ほど繰り返す。
ポイント
- 呼吸に意識を向け、色々な思いが浮かんでも受容して呼吸に戻る。
- 「吸う息、吐く息」と心の中で唱えると集中しやすい。
マインドフルネスは「治す」のではなく「回復を助ける」
マインドフルネスは、うつ病を一瞬で治す魔法ではありません。ですが、心の回復を穏やかに助ける力をもっています。
少しずつ、自分の心に気づき、受け止めることを積み重ねることで、悪循環を断ち切り、再発防止にも役立つとされています。
まとめ
✔ うつ病は誰にでも起こりうる「心の風邪」
✔ マインドフルネスは「今、この瞬間」に気づく習慣
✔ ネガティブな自動思考から距離を置く練習
✔ 脳の機能を回復させる効果も期待できる
✔ 自分を責めず、ありのままを受け入れる力が育つ
もし今、心が苦しいなら、できるところからマインドフルネスを取り入れてみてください。
何もできない日があっても大丈夫。呼吸を感じるだけでも、それは立派な第一歩です。あなたの心が、少しでも穏やかになりますように。
マインドフルメイトの相談会
うつ病の背景には、脳の機能的な変化があり、そこに働きかける手段の一つとしてマインドフルネスが注目されています。薬物療法やカウンセリングと併用しながら、日常に少しずつマインドフルネスを取り入れていくことで、再発予防や回復力の向上に大きな助けとなるでしょう。
脳は変わる。そして私たちの感じ方や考え方もまた、変わっていける。マインドフルネスは、その変化の一歩を静かに後押ししてくれる存在です。
マインドフルメイトでは、マインドフルネス心理療法を用いて、精神疾患の治療及び予防を行っています。その対策や予防が出来ずに過ごしてしまうと症状が長引くと仕事ができない、思うことができないと苦悩したり、悪化すると自殺したい、消えたいなどの気持ちが出てくる人がいます。マインドフルネス心理療法は、アメリカの臨床実験により、うつ病や不安障害やパニック障害やＰＴＳＤ、摂食障害（拒食・過食）、依存症、家族の不和などに効果があることが確認されています。
以下をご覧ください。（クリック）↓ https://mindfulmate.jp/conference/
マインドフルネスのエビデンス（効果の検証）
マインドフルメイトでは、過去10年以上の活動データを基にエビデンスを制作しています。その方たちは、うつ病や不安障害・パニック障害等の症状で悩む方々になります。私たちは、それらの方々の苦しみの声に真摯に耳を傾け、その人・その人に相応しいマインドフルネスを提供してきました。
その結果が、10年間で600名以上になっていますのでその集約をマインドフルネスのエビデンスとしています。
以下をご覧ください。（クリック）↓ https://mindfulmate.jp/evidence/
この記事は以下の方が執筆しています。
佐藤福男
〇資 格 : マインドフルネス瞑想療法士(マインドフルネス総合研究所) マタニティー / 0才児 指導者資格(幼児開発協会) 一般旅行業取扱主任者(国家資格) 〇役 職： 非営利型一般社団法人マインドフルメイト代表理事・ マインドフルネス学校 学校長
【リンクのご案内】
〇カウンセラー・佐藤さんに聞く「マインドフルネス」実践と“想い”
https://mindfulmate.jp/practice-of-mindfulness-and-feelings/
〇うつ病や不安障害を乗り越えた体験談
https://mindfulmate.jp/impressions-after-the-mindfulness-session/
〇マインドフルネス相談会のご案内 IN東京都・愛知県・山梨県
https://mindfulmate.jp/conference/
〇マインドフルネスのエビデンス / 調査・研究・活動の報告
https://mindfulmate.jp/evidence/
〇マインドフルメイトのサイトマップ
