うつ病の薬の依存から離れる方法とは、
2023年9月23日
うつ病の薬の依存から離れる方法とは、
マインドフルメイトに訪れる方の多くは、すでに医師の診断を受け何らかのお薬を処方されています。
中には、精神科のお薬に不安を持たれお薬を飲んでいない方もおりますが、ごく一部の方です。
そこで、うつ病の薬(抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬など)の依存から離れる方法に付いて説明していきますの、ご自身の参考にして下さい。
うつ病の薬の依存から離れるための流れ
主治医としっかり相談する
1.処方されるお薬の明確な説明
私は医師の処方されるお薬について、薬名・薬効・副作用等の明確な説明を受ける事をお願いしています。
どんなお薬でも、メリット(利点)とデメリット(不利点)があります。
その点の説明を受けた上で、医師から処方されるお薬を服薬する事をお願いしています。
2.お薬を服薬すると副作用が・・・・、
医師の処方するお薬を服薬する事により、今まで、ご自身が感じる事が無かった
症状が起きる事があります。(イライラする。過食になり太る。息苦しくなる。等)
そんな時には躊躇なく主治医に相談する事をお願いしています。
そのような状況を理解しつつ、医師の処方するお薬が効果を出して行くケースもあります。
そこでとりあえず、「ご自身の辛い症状が落ち着く事」になりますので、患者さんの取っては、ひと安心となるでしょう。
3.主治医に自分の考えを伝える
まずは**「薬を減らしたい・やめたい気持ちがある」**ことを主治医に伝えましょう。医師はあなたの心身の状態や生活状況を見ながら、減薬のタイミングや方法を考えてくれます。
減薬には以下の方法があります。
少しずつ量を減らす
作用時間の長い薬に変えて調整する
不安定になったときの対処法をあらかじめ決めておく
といった工夫が必要です。
次に心配なお薬の依存
すると、その医師の処方するお薬を服薬する期間は、患者にとっては、比較的快適な日々を送れる事になります。
その結果、そのお薬をいつまでも服薬し続ける事になります。
精神科のお薬を一定期間飲み続ける事は、治療の観点からみても良い事だと思いますが、長期間(1年~3年~5年~10年)の服薬は、その作用がとても心配になります。
特に女性の場合は妊娠・出産がありますので、その副作用はとても注意しなければいけないと思います。
また、効果のあるお薬は、その効果はあるゆえに「お薬の依存」の心配があります。
例-①医師の処方するお薬を服薬していれば安心だ。(具体的な対策を取らずに薬に依存してしまう。)
例-②その医師の処方するお薬を服薬しないと不安になる。(医師の処方するお薬を飲まないといられるなる。)
そのどちらのケースでも、最終的に悩み・苦しむのは患者さんになります。
最も怖い離脱症状(副作用)
精神科のお薬が怖いと言われている、理由の一つに離脱症状(副作用)があります。
離脱症状とは、そのお薬の服薬を続けている期間は問題が起こらないのですが、減薬や断薬をする事により、今まで起きていない症状が起きて来る事を言います。
その症状の現れ方は人により変わっています。
生活習慣を整える
生活習慣を整えるとは、ざっくり言うと、心と体が安心できる一定のリズムを毎日つくることです。
私たちの体には「体内時計」があって、このリズムが乱れると、気分が不安定になったり、寝つけなくなったり、気力がわかなくなります。
基本の5つのポイント
① 毎日同じ時間に起きる
朝は決まった時間に起きて、太陽の光を浴びるのが大事。
これだけで脳の「体内時計」がリセットされ、心を安定させるセロトニンという物質が作られます。
コツ
平日も休日も、できれば±30分以内で起床
カーテンを開けて、自然光を顔に当てる
② 朝・昼・晩と決まった時間に食べる
食事も心のリズムを整える大切な役割があります。
特に朝ごはんを抜くと、体内時計がずれやすくなるので注意。
おすすめの朝食
ごはん or パン
味噌汁 or スープ
卵・納豆・バナナなど手軽なものでもOK
③ 無理のない運動をする
運動といっても、いきなりジョギングや筋トレをする必要はありません。
1日10〜20分、ゆっくり歩くだけでも効果あり。
できれば朝〜昼の散歩がおすすめ
(セロトニンの分泌が高まる)
④ 寝る時間の2時間前からスマホ・テレビを控える
ブルーライトは脳を興奮させて、眠りを浅くします。
夜はなるべく静かな音楽や、読書、軽いストレッチなどをして過ごすと、ぐっすり眠りやすくなります。
おすすめの夜習慣
アロマを焚く
軽く深呼吸する
やさしい音楽を聴く
マインドフルネスの呼吸を取り入れる
忙しい日でも、1分間だけ呼吸に意識を向けるだけで、心が少し落ち着きます。
薬に頼らず、自分で自分を整える習慣としてとても効果的。
方法
静かな場所で、目を閉じる
「吸っている」「吐いている」と心の中で唱えながら、呼吸の感覚に集中する
1分〜3分続ける
マインドフルネスなどの心理療法を取り入れる
薬だけに頼らず心をケアする方法として、近年とても注目されているのがマインドフルネスです。
「今、ここ」に意識を向ける瞑想や呼吸法を行うことで、不安・イライラ・過去の後悔・未来の不安から少しずつ解放される習慣が身につきます。
マインドフルネスって何?
ざっくり言うと
「今、この瞬間」に意識を向ける練習のこと。
うつ状態や不安が強いとき、人の心は
過去のこと(後悔・失敗・辛い記憶)
未来のこと(不安・心配・怖い想像)
ばかりを考えてしまって、苦しくなります。
マインドフルネスは、そうした考えのグルグルから少し距離をとって、**「今、自分は呼吸してる」「風が気持ちいい」「お茶が温かい」**といった“今”の感覚に意識を向ける練習です。
すると、少しずつ心が静かになり、不安やイライラが減っていきます。
マインドフルネスの効果
不安・イライラがやわらぐ
うつ状態が軽くなる
薬に頼りすぎず、自分で心を整える力がつく
眠りやすくなる
物事を冷静に考えられるようになる
脳科学の研究でも、前頭前野(考える・感情を整える部分)が活性化し、扁桃体(不安・恐怖を感じる部分)の過剰な働きが抑えられることがわかっています。
どうやって始めるの?
すごく簡単にできる方法をご紹介しますね。
マインドフルネス呼吸法(1〜3分)
椅子に楽に座るか、寝転んでもOK
目を閉じて、自然に呼吸する
吸うとき「吸ってるな」、吐くとき「吐いてるな」と心の中で感じる
雑念が浮かんでもOK。気づいたらまた呼吸に戻る
これを1日1分〜3分やるだけ。
続けると、だんだん「今ここ」に意識を戻すクセがついてきます。
頼れる支援者・居場所を持つ
うつ状態のときや薬を減らしていくとき、ひとりで抱え込むと、どうしても心が不安定になりやすいものです。
そんなとき、**「この人なら話せる」「この場所なら安心できる」**と思える相手や居場所があると、気持ちが軽くなったり、孤独感が減ります。
どんな支援者や居場所があるの?
支援者の例
主治医・精神科医・心療内科医
→薬や治療の相談をする相手カウンセラー・心理士
→気持ちを整理したり、心のケアをしてくれる専門家マインドフルネスの先生・講師
→心を整える方法を教えてくれる人家族・信頼できる友人
→ただ話を聞いてもらったり、寄り添ってもらう相手
居場所の例
うつ病や心の病のサポートグループ
→同じ悩みを持つ人同士が気軽に話せる場所カフェのような憩いの場
→静かに過ごせて安心できる空間オンラインの相談室やSNSグループ
→家にいながら気軽につながれる場所マインドフルネスやヨガの教室
→静かに呼吸を整えたり、気持ちが楽になる場所
なぜ支援者や居場所が必要なの?
うつ状態のときは、どうしても**「自分なんて…」「どうせ誰もわかってくれない」**と思いがちです。でも、誰かに話すだけでも、心の重さが半分くらい軽くなることもあります。
また、自分の状態を客観的に見てくれる人がいると、薬の減らし方や過ごし方も安全でスムーズに進みます。
さらに、同じ経験をしてきた人と話すことで、**「自分だけじゃないんだ」「同じようにがんばってる人がいる」**と感じられて、前向きな気持ちも少しずつ芽生えてきます。
こんなふうに考えてみてください
もし登山をするとき、ひとりで険しい山道を登るのは危険ですよね。
でも、案内役(支援者)や、途中で休める山小屋(居場所)があれば、無理せず少しずつ山頂を目指せる。
うつ病や薬からの卒業も同じ。
頼れる人・安心できる場所をいくつか持っておくと、心が折れそうなときの避難所になってくれます。
マインドフルメイトでは、
マインドフルメイトに訪れる方の中も、そのようなケースは多々ありますので、医師の処方するお薬を服薬しながら、セッションのスタート時期は同時進行をして行きます。
その後に、症状が緩和する事により、お薬の作用・副作用のお話をさせていただきながら、主治医の減薬から断薬までの経緯を、お話しさせていただいています。
その事は、闇雲に減薬や断薬に取り組むのではなく、キチンと減薬と断薬のプロセスを知り、計画的に処方されているお薬の減薬と断薬に取り組んで行きます。
減薬から断薬に必要な事とは、
そこで、大切な事はご自身で、「薬を飲まないで通常の生活が送れるようになろう」と、ご自身の意志を持つことになります。
どんな病気でも、「治そう」と言うご自身の意志を持つこと、はとても大切になりますので、同じ意味になります。
マインドフルメイトの相談会
うつ病の背景には、脳の機能的な変化があり、そこに働きかける手段の一つとしてマインドフルネスが注目されています。薬物療法やカウンセリングと併用しながら、日常に少しずつマインドフルネスを取り入れていくことで、再発予防や回復力の向上に大きな助けとなるでしょう。
脳は変わる。そして私たちの感じ方や考え方もまた、変わっていける。マインドフルネスは、その変化の一歩を静かに後押ししてくれる存在です。
マインドフルメイトでは、マインドフルネス心理療法を用いて、精神疾患の治療及び予防を行っています。その対策や予防が出来ずに過ごしてしまうと症状が長引くと仕事ができない、思うことができないと苦悩したり、悪化すると自殺したい、消えたいなどの気持ちが出てくる人がいます。マインドフルネス心理療法は、アメリカの臨床実験により、うつ病や不安障害やパニック障害やPTSD、摂食障害(拒食・過食)、依存症、家族の不和などに効果があることが確認されています。
以下をご覧ください。(クリック)↓ https://mindfulmate.jp/conference/

マインドフルネスのエビデンス(効果の検証)
マインドフルメイトでは、過去10年以上の活動データを基にエビデンスを制作しています。その方たちは、うつ病や不安障害・パニック障害等の症状で悩む方々になります。私たちは、それらの方々の苦しみの声に真摯に耳を傾け、その人・その人に相応しいマインドフルネスを提供してきました。
その結果が、10年間で600名以上になっていますのでその集約をマインドフルネスのエビデンスとしています。
以下をご覧ください。(クリック)↓ https://mindfulmate.jp/evidence/

この記事は以下の方が執筆しています。
佐藤福男
〇資 格 : マインドフルネス瞑想療法士(マインドフルネス総合研究所) マタニティー / 0才児 指導者資格(幼児開発協会) 一般旅行業取扱主任者(国家資格) 〇役 職: 非営利型一般社団法人マインドフルメイト代表理事・ マインドフルネス学校 学校長
【リンクのご案内】
〇カウンセラー・佐藤さんに聞く「マインドフルネス」実践と“想い”
https://mindfulmate.jp/practice-of-mindfulness-and-feelings/
〇うつ病や不安障害を乗り越えた体験談
https://mindfulmate.jp/impressions-after-the-mindfulness-session/
〇マインドフルネス相談会のご案内 IN東京都・愛知県・山梨県
https://mindfulmate.jp/conference/
〇マインドフルネスのエビデンス / 調査・研究・活動の報告
https://mindfulmate.jp/evidence/
〇マインドフルメイトのサイトマップ