パニック障害とは? 〜不安に押しつぶされそうなあなたへ〜

2025年4月5日

パニック障害とは? 〜不安に押しつぶされそうなあなたへ〜

「突然、理由もなく心臓がバクバクして、息ができなくなった」「このまま死んでしまうかも、と感じた」。
そんな体験をしたことはありませんか?それは、パニック発作と呼ばれる症状かもしれません。

この記事では、「パニック障害」という病気について、原因や仕組み、そして回復への道筋までを、わかりやすく解説していきます。

あなたの不安が少しでも軽くなり、安心への一歩を踏み出す手助けになれば幸いです。


パニック障害とは?

パニック障害は、**突然起こる強い不安発作(パニック発作)**を繰り返す心の病です。発作は、何の前触れもなく訪れることが多く、以下のような身体症状が現れます。

  • 激しい動悸、胸の圧迫感
  • 息苦しさ、過呼吸
  • めまい、ふらつき
  • 発汗、震え
  • 手足のしびれ
  • 「このまま死んでしまうのでは」という強い恐怖

このような発作が何度も繰り返されると、「また発作が起きたらどうしよう」という予期不安が強くなり、外出や人混みを避けるようになります。これが「広場恐怖」と呼ばれる状態につながることもあります。


なぜパニック障害は起こるのか?

パニック障害の正確な原因は、ひとつに特定することはできません。ただし、近年の研究では、以下のような複数の要因が関与していると考えられています。

◯ ストレスと交感神経の過剰反応

大きなストレスを感じたとき、人の体は「闘争か逃走」の状態になります。これは、交感神経が活発になり、心拍数や血圧を上げ、危機から逃れようとする自然な反応です。

しかしパニック障害の方は、このストレス反応が過剰に起こってしまうことがあります。つまり、本来は危険ではない状況でも、体が「非常事態」として反応してしまうのです。

◯ 脳内の神経伝達物質の乱れ

脳内で不安やストレスの調整に関わる「ノルアドレナリン」や「セロトニン」といった物質の働きが乱れることで、過剰な興奮や不安が引き起こされると考えられています。

◯ 遺伝的・体質的要素

家族に同じような症状を持つ人がいる場合、発症しやすい傾向があることも報告されています。これは、不安に対する感受性の高さや、ストレスへの脆弱性と関係している可能性があります。


「また発作が起きるかも」…その不安がつらい

パニック障害のもう一つのつらさは、発作がない時にも、「また起きたらどうしよう」と思い続けてしまうことです。これを予期不安と呼びます。

予期不安が強くなると、

  • 一人で外出できない
  • 電車やバスに乗れない
  • 特定の場所(歯医者、美容院、レジの列など)を避ける

など、日常生活に大きな支障が出てくることも少なくありません。これによって自信を失い、自己否定が強まってしまう人もいます。


治療すれば、回復できます

パニック障害は、適切な治療とケアを行えば回復が十分に可能な病気です。あなただけではありません。同じように苦しんでいる人は大勢いますし、良くなった方もたくさんいます。

◯ 主な治療法

  1. 薬物療法
     ・抗不安薬や抗うつ薬(特にSSRI)を使って脳の神経伝達を整えます
     ・副作用に不安がある方は、医師と相談のうえ、少量から始められます
  2. 認知行動療法(CBT)
     ・「発作=危険ではない」ということを、実践と学習を通じて脳に再教育していく療法です
     ・予期不安や回避行動に対しても効果があるとされています
  3. マインドフルネスなどのリラクゼーション法
     ・呼吸法や瞑想を通じて、「今ここ」に意識を向ける練習をすることで、自律神経のバランスを整えることが期待されます

自分を責めないでください

「弱い自分が悪い」「こんなことで不安になるなんて」と、自分を責めてしまう方がとても多いです。でも、これは心の風邪のようなもの。誰にでも起こりうることであり、あなたのせいではありません。

大切なのは、「つらい」と感じている自分を否定せず、その気持ちを認めてあげることです。そして、少しずつ回復へ向けて歩んでいくこと。


あなたは一人じゃない

パニック障害は、時にとても孤独な病気に感じるかもしれません。理解されづらいし、「気のせいだよ」「気にしすぎじゃない?」と言われて傷ついたこともあるかもしれません。

でも、ちゃんと理解している人はいます。治療法もあります。少しずつ、自分のペースで大丈夫。焦らず、諦めず、自分自身と寄り添っていきましょう。


まとめ

  • パニック障害は、ストレスによる交感神経の過活動や脳内物質の乱れなどが原因で起こります
  • 激しい身体症状と「死の恐怖」を伴う発作が特徴です
  • 予期不安や回避行動によって日常生活に影響が出ることもあります
  • 適切な治療によって、多くの人が回復しています
  • 自分を責めず、一歩ずつ前に進みましょう

あなたがこの記事を読んで、少しでも「大丈夫かもしれない」と感じていただけたなら、とても嬉しく思います。
必要であれば、医師やカウンセラー、信頼できる人に相談してみてくださいね。

マインドフルネスのエビデンス(効の検証)

マインドフルメイトのエビデンス

マインドフルメイトでは、過去10年以上の活動データを基にエビデンスを制作しています。その方たちは、うつ病や不安障害・パニック障害等の症状で悩む方々になります。私たちは、それらの方々の苦しみの声に真摯に耳を傾け、その人・その人に相応しいマインドフルネスを提供してきました。

その結果が、10年間で600名以上になっていますのでその集約をマインドフルネスのエビデンスとしています。

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マインドフルメイトの相談会 

マインドフルメイトでは、マインドフルネス心理療法を用いて、精神疾患の治療及び予防を行っています。その対策や予防が出来ずに過ごしてしまうと症状が長引くと仕事ができない、思うことができないと苦悩したり、悪化すると自殺したい、消えたいなどの気持ちが出てくる人がいます。マインドフルネス心理療法は、アメリカの臨床実験により、うつ病や不安障害やパニック障害やPTSD、摂食障害(拒食・過食)、依存症、家族の不和などに効果があることが確認されています。

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この記事は以下の方が執筆しています。

佐藤福男
〇資 格 : マインドフルネス瞑想療法士(マインドフルネス総合研究所)  マタニティー / 0才児 指導者資格(幼児開発協会)  一般旅行業取扱主任者(国家資格)  〇役  職: 非営利型一般社団法人マインドフルメイト代表理事・ マインドフルネス学校 学校長

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